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腎センター

診療内容・特色

腎センター

慢性維持透析を受けている患者さんは全国で約34万7千人となっており、現在も1年に4万人以上の人が新たに透析導入となっています。平均の開始年齢は69.4歳と高齢であり、原因のトップが糖尿病腎症であることを反映して、虚血性心疾患、脳血管障害、末梢血管障害、感染症、骨折、眼障害、悪性腫瘍、認知症などさまざまな合併症を有している患者さんが増えています。
さらに、透析予備軍と考えられる慢性腎臓病(CKD)の患者数は1,330万人と試算され、成人の8人に1人と高頻度です。透析導入前の腎機能がまだ中等度に保たれている時期にいかに残存腎機能を温存するかが極めて重要になります。そのため当院の腎臓内科では多職種と連携して危険因子に対する集中的な介入を行っています。塩分制限、蛋白制限、リン制限、飲水管理などの生活習慣と自己管理が非常に重要ですので、栄養部とも協調しながら診療しております。
年に4回の帝京CKD教室を開催しています。当院の患者さんだけでなくお知り合いの方々も多く参加され、貴重な質問も受けています。CKDの診療につきましては地元医師会とも医療連携を構築しており「2人の主治医」を実践しています。このような積み重ねの結果として透析導入が少しでも先延ばしできることを目指しています。
当センターでは外来通院の患者さんはもちろんのこと、入院中の患者さんについても各診療科との連携を積極的に行い、慢性腎不全に対する透析導入、入院患者さんの維持透析、急性腎不全に対する緊急透析のほか、潰瘍性大腸炎に対する白血球吸着療法、難治性ネフローゼ症候群・家族性高脂血症・閉塞性動脈硬化症・種々の神経疾患群への血漿交換や血漿吸着についても行っています。さらに集中治療室の重症患者さんにおけるエンドトキシン吸着や持続的血液濾過透析、劇症肝炎に対する血漿交換療法など、体外循環による血液浄化療法全般に携わっております。このように血液浄化療法の可能性が広がっており、今後ますますその需要が高まることが予測されます。腎センターでの治療中は、安全で安心して過ごせる時間と空間になるようにスタッフ一同努めています。
当センターの最近の特徴としては血液透析の前段階として腹膜透析を積極的に導入しており、患者さんのQOL(生活の質)を考慮した治療を行うようにしています。腹膜透析と週1回の血液透析を組み合わせたハイブリッド治療にも取り組んでいます。また、血液透析を行う上でシャントの狭窄や閉塞は重大な問題です。当センターでは、超音波ガイド下でのカテーテルを用いたバルーン拡張術行っており、造影剤を使うことなく、また再手術することなく回復する患者さんが増えています。シャント造設手術あるいはカテーテルによる血管内治療についても他科と連携をとって行っております。最近注目されています腎臓リハビリテーションおよび多発性のう胞腎に対する治療の取り組みも実施しています。このように腎センターでは、血液透析に限らず幅広く血液浄化療法を行い、さまざまな活動を行っていますので、何かご相談がありましたら、遠慮なくご連絡ください。

腎センター


血液透析外来

診療日
月曜日~土曜日 午前9時~午後5時

腹膜透析外来

診療日
月曜日~金曜日 午後1時~午後5時

主な診療内容

  • 血液透析
  • 血液濾過透析(オンライン・オフライン)
  • 血漿交換療法
  • 血漿吸着療法(LDL吸着療法)
  • 血液吸着療法(白血球吸着療法・エンドトキシン吸着療法)
  • 腹膜透析
  • 超音波ガイド経皮的シャント血管形成術
  • 体液区分測定(InBody)
  • 腎臓リハビリテーション