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遺伝カウンセリング外来

遺伝カウンセリング外来

診療内容・特色

当院では、遺伝性腫瘍全般、オスラー病(遺伝性出血性末梢血管拡張症)、出生前検査等に関する遺伝カウンセリングに積極的に取り組んでいます。認定遺伝カウンセラー、乳腺外科医、産婦人科医、小児科医、腫瘍内科医、放射線科医、助産師などの複数診療科の専門職がチームとなり実施しています。遺伝カウンセリングでは臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーが、出生前検査や遺伝子検査を受ける前に必要な医学的情報を正確に分かりやすく提供し、内容を十分にご理解いただいたうえで、納得できる選択や行動ができるように支援いたします。

※個人情報の管理・保管について
遺伝カウンセリングや遺伝子検査の内容および個人情報は遺漏のないように厳密に保護、管理しています。

遺伝性腫瘍

当院の遺伝カウンセリングや遺伝子検査は下記のような遺伝性のがん全般に対応しております。

  • 遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)
  • リンチ症候群
  • 家族性大腸腺腫症(FAP)
  • 多発性内分泌腫瘍症
  • リー・フラウメニ症候群
  • カウデン症候群

など

※横にスクロールできます。

遺伝性腫瘍の病名 主な症状
リンチ症候群

子宮体がん、卵巣がん、胃がん、小腸がん、卵巣がん、腎盂・尿管がん

リンチ症候群について、詳しくは日本遺伝性腫瘍学会のホームページをご覧ください。

家族性大腸腺腫症
(FAP)
大腸ポリープ(数百個以上)、胃や十二指腸ポリープ、胃がん、十二指腸がん、デスモイド腫瘍など
遺伝性乳がん・卵巣がん症候群(HBOC)

前立腺がん、膵臓がん、男性乳がん、メラノーマ、(胆管がん)

HBOCについて、詳しくはJOHBOC(日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構)のホームページをご覧ください。

多発性内分泌腫瘍症
(MEN1/MEN2)
MEN1
副甲状腺機能亢進症、膵臓・消化管・下垂体・副甲状腺・皮膚などの腫瘍
MEN2
甲状腺、副腎、副甲状腺の腫瘍、甲状腺髄様癌、褐色細胞腫

詳しくは日本内分泌学会のホームページをご覧ください。

一般的に遺伝性のがんには次のような特徴があります。

  • 若い年齢でがんを発症した(がんの好発年齢よりも10~20歳若く発症する場合は、遺伝的な要因が関係していることがあります)
  • ひとりで何回もがんに罹患した
  • ご家系に特定のがんが多い
  • ご家系に遺伝性腫瘍と診断されている方がいる

下記のような方には遺伝カウンセリング(自費診療)をお勧めしています。

  • 遺伝性腫瘍と診断された方/遺伝性腫瘍の疑いがある方
  • ご家系に遺伝性腫瘍と診断された患者さんがいる血縁者の方
  • がんの遺伝について不安や疑問がある方
  • がんの遺伝子検査について詳しく知りたい方など

遺伝カウンセリング後に対象となる方には遺伝子検査を実施しております。遺伝子検査が陽性の場合は、今後のがんの発症リスクに応じた対策を立ててフォローアップを行っていきます。患者さんご本人や血縁者の方が直面する課題を整理し、不安や心理的負担などお気持ちを尊重しながらサポートしていきます。

当院以外の医療機関におかかりの患者さんや血縁者の方も、当院にて遺伝カウンセリングや遺伝子検査をお申込みいただけます。当院以外の医療機関におかかりの患者さんや血縁者は、必ず当院のゲノム診療外来(産婦人科、自費診療)をお申込みください。ゲノム診療外来にて、対象となる方に遺伝カウンセリングを予約しています。詳細は受診方法をご覧ください。

多発性内分泌腫瘍症(MエムEイーNエヌ1型/MエムEイーNエヌ2型)

複数の内分泌臓器(ホルモンを作る臓器)に腫瘍や過形成*を生じる疾患です。

*過形成
過剰な細胞分裂によって起こる組織の肥大
MEN1型では、特に副甲状腺、膵臓、脳下垂体の腫瘍、その他にも、胸腺、副腎、皮膚などにも腫瘍を発症しやすく、MEN2型では、特に甲状腺、副腎、副甲状腺に腫瘍を発症しやすいことが分かっています。MENは原因となる遺伝子の変化によって発症します。

原因遺伝子の変化の有無を調べる遺伝子検査は、今後の治療方針や定期検査などに役立ち、血縁者の方の遺伝子診断にも有用です。 MENが疑われるものの臨床診断されていない方、若年で臨床診断が難しい方には遺伝子検査が役立ちます。症状のない血縁者をより早い段階で診断できれば、早期からの予防や対策が可能になります。 未成年者の遺伝子検査は保護者の代諾のもとで可能です。

MENの遺伝カウンセリングや遺伝子検査を希望される方は、必ず当院のMEN専門外来(保険診療)を受診いただき、対象となる方には、遺伝カウンセリング(自費診療)を予約しています。詳細は受診方法をご覧ください。

オスラー病(遺伝性出血性末梢血管拡張症)

オスラー病は鼻出血、毛細血管拡張、動静脈奇形を症状とする遺伝性疾患の一つで、以下の臨床診断基準に複数当てはまる場合にはオスラー病の可能性があります。

  • 繰り返す「鼻血」
  • 皮膚や粘膜の「毛細血管拡張」(口唇・口腔・指・鼻が特徴的で、他に眼球結膜や耳、体幹も)
  • 肺、脳、肝臓、脊髄、消化管の「動静脈瘻(動静脈奇形)」
  • 一親等以内にこの病気の患者さんがいる

オスラー病について、詳しくはHHT JAPAN 日本オスラー病研究会のホームページをご覧ください。

下記のような方は、当院のオスラー病外来を受診できます。

  • オスラー病に関する症状があり、当院に通院中で、診察や治療を希望される方
  • オスラー病に関する症状があり、当院以外の医療機関に通院中で、診察や治療を希望される方
  • オスラー病と診断された患者さんの血縁者の方
  • ご自身や家族がオスラー病を疑われており不安がある方
  • オスラー病の遺伝子検査について詳しく知りたい方

など

オスラー病が疑われるものの臨床診断されていない方、若年者で症状が少なく臨床診断が難しい方には遺伝子検査が役立つとされています。オスラー病と臨床診断されている方は、原因遺伝子が特定されることによって今後の症状や予後の予測や対策に役立てることができます。家系内の原因遺伝子の変化が分かれば、血縁者の方の遺伝子診断にも有効です。症状のないご家族やご親族をより早い段階で診断できれば早期からの予防や対策が可能になります。

当院では、心臓と脳を除いた領域の血管内治療の経験が豊富な放射線科医が治療を行っています。血管内治療は全身麻酔などの体の負担を加えることなく、血管内からカテーテルを使用して直接治療を行うことができます。血管内治療の詳細は帝京メディカル「IVR〜放射線技術の治療的応用〜」をご覧ください。

オスラー病の遺伝カウンセリングや遺伝子検査を希望される方は、必ず当院放射線科のオスラー病外来(保険診療)を受診していただき、対象となる方には、遺伝カウンセリング(自費診療)を予約しています。詳細は受診方法をご覧ください。

出生前カウンセリング

当院では、胎児の染色体異常について不安があり、出生前検査を希望されている、検査を受けるか迷っている方、話だけでも聞いてみたい方に出生前カウンセリングをご案内しています。検査前には出生前カウンセリングが必須となっています。お二人でのご来院を推奨しています。
出生前カウンセリングでは、検査前に知っておいていただきたいことについて臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーがお話いたします。出生前検査を否定されることや検査を強制されることなく、お二人のお気持ちに寄り添いながら意思決定に向けて支援いたします。

  • 妊婦さんの年齢に関わらずお申込みいただけます。
  • 産婦人科外来では出生前検査についての説明文書を配布しております。ご希望の方は産婦人科外来受付にお声がけください。
  • 当院以外の医療機関で妊婦健診中や分娩予定の方も、当院で出生前カウンセリングや出生前検査をお申込みいただけます。
  • 事前にかかりつけ医の診療情報提供書が必要ですのでご準備ください。
  • 各検査の適用週数内であれば、出生前検査の採血が出生前カウンセリング当日に可能です。
  • 出生前検査の結果説明は、来院またはオンラインのいずれかを選択できます。

当院で行っている出生前検査

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検査の種類 クアトロテスト
(母体血清マーカー検査)
NIPT/新型出生前診断*
(母体血胎児染色体検査)
羊水染色体検査
検査方法 採血 採血 腹部への穿刺
検査時期 妊娠15~17週未満 妊娠9~16週未満
(16週以降は要相談)
妊娠15~18週未満
結果まで 10日程度 11日程度 2~3週
検査の対象疾患 21トリソミー
18トリソミー
開放性神経管奇形
21トリソミー
18トリソミー
13トリソミー
全染色体の数的変化
構造変化
検査費用(税込)
(保険適用外自費)
2万5千円 13万円 20万円

*当院は出生前検査認証制度等運営委員会により、NIPTを実施する基幹施設として認証されました。
日本医学会 出生前検査認証制度等運営委員会ホームページをご覧ください。

カウンセリングの様子


スタッフ

科長
主任教授
長阪 一憲

婦人科腫瘍学
内視鏡下手術
腹腔鏡・子宮鏡
遺伝性腫瘍
がんゲノム医療

教授
神野 浩光

乳腺外科
外科腫瘍学

教授
近藤 浩史

放射線診断
IVR

病院教授
木戸 浩一郎

産科
超音波診断
臨床遺伝
医療安全

教授
渡邊 清高

臨床腫瘍学
消化器病学

講師
池田 達彦

内分泌外科
乳腺外科

講師
一瀬 隆行

婦人科腫瘍学
内視鏡下手術

講師
西田 晴香

婦人科腫瘍
遺伝性腫瘍
産婦人科全般

青木 美保(認定遺伝カウンセラー)
中林 倫子(認定遺伝カウンセラー)


遺伝カウンセリング外来の情報

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遺伝性腫瘍* 14:00~
17:00
- - - - -
オスラー病
(遺伝性出血性末梢血管拡張症)
- 14:30~
16:00
- 14:30~
16:00
- -
出生前カウンセリング初回** 9:40~
12:40
9:40~
12:40
- 9:40~
12:40
- 10:00~
12:30
出生前カウンセリング
結果説明***
オンライン選択 ○/✕
13:30~
17:00
13:30~
17:00
- 13:30~
17:00
13:30~
17:00
10:00~
12:30
**遺伝性腫瘍(MENを含む)
第2・3月曜午後(月曜が祝日にあたる月は外来日が変わります)
**出生前カウンセリング初回
土曜は月1回
***出生前カウンセリング結果説明
希望者にはオンラインでの結果説明(月火木)

遺伝カウンセリングの費用(税込):初診8,800円 / 再診5,500円(保険適用外の自費診療)

※遺伝カウンセリングは完全予約制となっております。
外来日時の詳細は下記にお問い合わせください。


受診方法


来院時にご用意いただくもの


お問い合わせ先

ご質問やご不明な点がございましたら、下記までお問い合わせください。
診察券をお持ちの方は、お手元にご用意ください。
下記の外来休診日を除く、受付時間内にお願いいたします。
外来休診日:土・日・国民の祝日、創立記念日(6月29日)年末年始(12月29日~1月3日)

遺伝性腫瘍(MENを含む)

  • 外科外来03-3964-1211(代)
  • 内線30224

受付時間:月~金 9:00 ~ 16:00

オスラー病(遺伝性出血性末梢血管拡張症)

  • 放射線科外来03-3964-8515(直通)

受付時間:月~金 9:00 ~ 16:00

出生前カウンセリング

  • 産科外来03-3964-1211(代)

受付時間:月~金 13:00 ~ 16:30